メイン周波数

メイン周波数とは解析の基準となる最も重要な周波数です。

メイン周波数の逆数はメイン周期と呼ばれます。

メイン周波数・メイン周期の特徴

SCALEではメイン周期を一つの区切り区間として解析し、以下の重要な特徴があります。

  1. 過渡応答解析における出力波形の分解能を決定します。
    過渡応答解析はメイン周期内のデータから代表点を作り、その線形補間によって表示波形を生成します。
    そのため分解能はメイン周期が短いほど高くなります。

  2. 出力変数の代表点はメイン周期内で決定されます。 (詳細は出力変数を参照してください。)

  3. 解析の終了時間をメイン周期よりも短い時間や、メイン周期の整数倍の時間以外を設定した場合でも解析はそのメイン周期の最後まで行われます。
    fig1

  4. 回路定数(R、L、Cの値など回路を構成する素子定数)をメイン周期内の途中で変化させた場合(例えばPRCとFRDの組み合わせでsetparam関数を使用する)、変化させた値は保持され、次のメイン周期開始時点で回路計算に反映されます。
    ただし、直流電圧源と直流電流源の値を変化させた場合は直ちに反映されます。

メイン周期の値の決め方

回路ごとのメイン周期の値の決め方はおよそ以下の通りです。

  1. スイッチング電源の場合
    スイッチング電源では、スイッチング周波数をメイン周波数に設定します。

  2. スイッチングを伴わない回路の場合
    メイン周期が回路内の時定数や交流電流などの素子周期より十分短くなるようにメイン周波数を設定します。

  3. 非線形特性が入る場合
    メイン周期が非線形特性の時間スパンより十分短くなるようにメイン周波数を設定します。

Note

回路内に低周波素子が入っている場合は低周波素子の低周波周波数よりも十分大きな値をメイン周波数に設定してください。
詳細は低周波周波数を参照してください。

参考

制御順序
過渡応答解析