損失項目

SCALEの損失解析にて解析を行う損失項目は次の4項目となります。

  • 抵抗損失
  • 直流損失
  • コア損失
  • スイッチング損失

なお、スイッチング損失は詳細損失解析でのみ解析されます。

抵抗損失

回路内の抵抗成分による損失となります。

SCALEで作成した既存の回路など、損失解析専用素子を使用していない回路に対しても 計算することが可能です。

直流損失

スイッチやダイオードのオン電圧など回路内の入力以外の寄生的な直流成分による損失となります。

SCALEで作成した既存の回路など、損失解析専用素子を使用していない回路に対しても 計算することが可能です。

コア損失

インダクタや変圧器に使用されるコアの鉄損となります。

銅損に関しては、巻線等の抵抗成分として抵抗損失に含まれて解析されております。

鉄損解析について

コアの鉄損を含めて解析する場合には回路内のInductorMutual Transformerに コアの特性パラメータを設定する必要があります。

コアの特性パラメータはコアメーカーから提供される損失データシートを元にして入力するため、データシートを用意してください。

パラメータの設定方法については下記を参照してください。
コア損失解析対象素子

コア損失についての注意点

SCALEで現在使用しているコア損失解析の計算モデルは、以下の制限があります。
解析結果を確認する際にはご留意ください。

  • 直流重畳特性や飽和特性には対応しておりません。
  • 銅損は設定された巻き線抵抗にもとづいて、通常の抵抗損失として計算されます。
  • コア損失はそれ以外の回路損失とは別に独立して計算されるため、コア損失が回路の電圧・電流に与える影響は計算できません

スイッチング損失

半導体スイッチのターンオン損失、ターンオフ損失となります。

スイッチング損失を解析するためには、損失解析用スイッチ素子、Nch FETNch IGBTを使用して 回路を作成する必要があります。

パラメータの設定方法については下記を参照してください。