カスタム回路

カスタム回路とは、回路を一つの素子として表現するものです。

非常に複雑な回路や同じような回路部分が複数ある場合に非常に便利な素子となっています。

カスタム回路の作成手順は次のとおりです。

  1. カスタム素子の作成
  2. カスタム回路の作成

カスタム素子の作成

カスタム回路に使用するカスタム素子はカスタムブロックを使用することで作成可能です。

Custom Blockの素子を選択し、
入力端子数をNinに、出力端子数をNoutに設定することでカスタム素子として使用することができます。

通常の素子をカスタム素子に設定する方法

カスタム素子の作成はカスタムブロックを使用することを推奨していますが、 カスタム素子の作成方法として通常の素子をカスタム素子に設定する方法もあります。

カスタム回路の入出力端子数と同じ端子数を持つ素子を下図のようにすることでカスタム素子とすることができます。
カスタム回路の入出力端子数と同じ端子数を持つ素子であれば、どの素子であっても作成が可能です。
Custom Circuit1

Warning

一度カスタム素子に設定すると元の素子には戻せませんのでご注意ください。


カスタム回路の作成

カスタム回路は 作成したカスタム素子をダブルクリックするとカスタムウィンドウが表示されます。

カスタムウィンドウは基本的にメインウィンドウと同様のウィンドウとなっています。

カスタムウィンドウ内でカスタム回路としたい回路を通常と同じように作成してください。
これがカスタム回路となります。

カスタム回路が完成しましたら、入力用の端子、または出力用の端子にConnection:Ctm Terminalカスタム端子を下図のように接続します。

カスタム端子には自動的にシンボルが"*CTM1"などのように設定され、数字が端子番号となります。
このシンボルは変更できません。

カスタム端子はカスタム素子の端子番号に対応するように接続してください。 素子に定義されている端子番号については素子モデル概要を参照してください。

またカスタム回路は、カスタム回路内でカスタム回路を作成する、ネスト化も可能です。

Custom Circuit1

Note

作成したカスタム回路をカスタムウィンドウ内のツールバーからFile:saveで保存を行うことで、他のカスタム素子で読み込み、再利用することができます。
カスタム回路の回路データは.CVT2ファイルとして保存されます。

Analysisモードで保存された通常の回路のファイル形式も.CVT2ファイルとなっていますので、カスタム回路として読み込ませることが可能です。

表示されている回路データをコピーしてカスタム回路として貼り付けることも可能です。


カスタム回路の変更

すでに作成したカスタム回路のパラメーターや回路構成を変更する場合は、 カスタム素子をダブルクリックして、カスタムウィンドウを表示させ行います。

カスタム回路内のパラメーターのみを変更する場合は、メインウィンドウのモードがAnalysisTopologyのどちらでも可能です。

回路構成を変更する場合は、メインウィンドウのモードがTopologyである必要があります。

メインウィンドウのモードを変更する場合は全てのカスタムウィンドウを閉じる必要があります。

カスタム回路におけるシンボル

カスタム回路内の素子には二つのシンボルがあります。

カスタム回路内で定義される局所シンボルとメイン回路の回路全体で定義される大域シンボルです。
大域シンボルは以下の規則よって、局所シンボルから生成されます。

大域シンボル = カスタム素子大域シンボル.局所シンボル

Example

下図の素子Vacの大域シンボルはCTB.Vacとなります。

Custom Circuit1

カスタム回路データファイル

カスタム素子に読み込まれているカスタム回路のデータファイルは、メインメニューでメイン回路を保存するとき、次のファイル名に変更されて自動的に保存されます。

カスタム回路のファイル名 = "CTM"+メイン回路ファイル名+カスタム素子の大域シンボル

各部分の接続には、アンダーバー_が使用されます。

Example

カスタム素子の大域シンボルがBuck1、メイン回路のファイル名がParalellであれば、
新しいカスタム回路データファイル名は、CTM_Parallel_Buck1となります。

カスタム回路に関するエラーとその対処方法

カスタム回路に関するエラーとその対処方法は以下を参照してください。

カスタム回路に関するエラー対処方法

参考

素子モデル概要
カスタムブロック/Custom Block
カスタムウィンドウ
ファイルの保存
カスタム回路に関するエラー対処方法