カスタム素子のチュートリアル

カスタム素子の使用方法について、下図のような降圧型DCDCコンバータ作成を例に、一連の流れを解説します。   fig1

降圧型DCDCコンバータのサンプルモデルはチュートリアルをご利用ください。

カスタムブロックの用意

カスタム素子の作成はカスタムブロックを使用することで簡単に行えます。

まず、素子メニューのICからCustom Blockを選択してください。

すると、下図のような画面が表示されますので、入力端子数をNinに出力端子をNoutに入力してください。
fig2

今回は降圧型DCDCコンバータの緑枠内の部分をカスタム回路とするので、Nin2Nout1にしてください。
fig3


カスタム回路の作成

カスタムブロックを使用するためにはカスタム回路を作成する必要があります。

カスタム回路はカスタムウィンドウ内で作成します。

先ほど作成したカスタムブロックをダブルクリックしカスタムウィンドウを開いてください。

カスタムウインドウを開いたら、その中で降圧型コンバータを作成します。
サンプル回路から緑枠内の部品を囲み、コピー&ペーストを行うと簡単に作成できます。
fig4

コピー&ペーストで部品をカスタムウインドウ内にペーストしましたら、カスタム回路の入力端子、出力端子を作成します。

入力端子、出力端子の作成は素子メニューからConnectionからCmt Terminalを選択し、端子数分、カスタム端子を作成します。

カスタム端子には末尾に数字がついています。
この数字はカスタムブロックに表示されたポートナンバーを示しています。

カスタム端子は下図のように矢印が外側を向くように接続してください。 fig5

これでカスタム回路は完成です。

カスタム回路の保存

カスタム回路が完成しましたらカスタムウィンドウを右上のクローズボタンを押して閉じてください。

このとき、カスタム回路に問題がなければ、下図のようなウィンドウが表示されます。
fig6

ここで「はい(Y)」を選択すると保存ダイアログが開き、作成したカスタム回路をライブラリに保存することができます。
ライブラリに保存したカスタム回路はカスタムウインドウのツールバー内のReadからいつでも呼び出すことができます。

「いいえ(N)」を選択した場合はライブラリへの保存が行われないだけで、カスタムブロック内の回路は保持されていますのでご安心ください。

カスタムブロックの利用方法

完成したカスタムブロックでサンプル回路を置き換えると下図のようになります。
fig7

カスタムブロックを使用することで、複雑な回路を分かりやすく表現することが可能です。

また汎用回路をカスタム回路として作成し、カスタムブロックで使用することで、回路作成にかかる時間を短縮することができます。

例えば降圧型コンバータを二つ並列に使用する回路であれば、下図のようにカスタムブロックをコピー&ペーストするだけ作成することができます。
fig8

参考

素子モデル概要
カスタム回路 カスタムブロック/Custom Block
カスタムウィンドウ ファイルの保存