スマートエネルギーシステムを実現する
プラットフォームの開発で、
イーソル、スマートエナジー研究所、dSPACE Japanの
3社が協業

2014年11月12日
報道関係者各位
イーソル株式会社
株式会社スマートエナジー研究所
dSPACE Japan 株式会社
スマートエネルギーシステムを実現するプラットフォームの開発で、
イーソル、スマートエナジー研究所、dSPACE Japanの3社が協業
~スマートエネルギー市場への新規参入を強力に支援~
スマートエネルギーシステム向けプラットフォーム「eSOL SEAP」
のシステム構成と自動生成ツールの関連性

イーソル株式会社(本社:東京都中野区、代表取締役社長:長谷川 勝敏、以下イーソル)、株式会社スマートエナジー研究所(本社:神奈川県横浜市、代表取締役社長:中村 創一郎、以下スマートエナジー研究所)およびdSPACE Japan 株式会社(本社:東京都品川区、代表取締役社長:有馬 仁志、以下dSPACE Japan)は、スマートエネルギーシステム向けプラットフォーム「eSOL Smart Energy Architecture Platform(以下eSOL SEAP:イーソル シープ)」の開発で協業することを発表します。スマートエネルギーシステムでは、太陽光発電などの従来の分散型電源を構成する機器に加え、蓄電池や電気自動車、情報システムといった様々な業界にまたがる新たな機器がつながることが見込まれています。eSOL SEAP とは、 これらの機器に対し共通して適用できるソフトウェアプラットフォームです。更に、自動車分野で標準的に使用されているモデルベース開発手法に対応することも前提にしており、機器の安全性、信頼性、品質を確保しながら、協調制御と自律制御を行う複雑なスマートエネルギーシステムの進歩を加速させます。eSOL SEAP により、スマートエネルギー市場への新規参入の障壁を低減し、短期間での市場投入を可能にします。
経済産業省資源エネルギー庁より2014 年4 月に発表された「エネルギー基本計画」では、電力の小売事業への参入の全面自由化に関する実施計画や、ICT(情報通信技術)を活用した新たなエネルギーシステムの構築とスマートコミュニティ 導入の推進について言及されています。イーソル、スマートエナジー研究所、dSPACE Japan の3社では、エネルギー基本 計画の推進を受けて急速な発展が期待される次世代の分散型エネルギーシステムに、eSOL SEAP の採用を予定しております。スマートエネルギーシステム全体のインテグレーションはスマートエナジー研究所が行っており、エネルギーシステムを動作させるアプリケーションは、dSPACE Japan のモデルベース開発ツールを用いて設計されています。また、自動コード生成ツール「TargetLink®」を使用して、シームレスにeSOL SEAP への実装を可能にします。
「Embedded Technology 2014 組込み総合技術展」(会期:2014 年11 月19 日(水)~21 日(金)、会場:パシフィコ横浜〔神 奈川県横浜市〕)のイーソルブース(ブースNo.D-22)にて、eSOL SEAP のデモを実演します。
eSOL SEAP は、優れたリアルタイム性と信頼性を実現するイーソルのOS プラットフォーム技術を注入した、スマートエネルギーシステム向けのソフトウェアプラットフォームです。eSOL SEAP に含まれるコンフィギュレータで、搭載機器で 必要な機能や動作環境などのパラメータを設定するだけで、最適化されたソフトウェアプラットフォームが自動で生成さ れます。このため、エネルギーシステムへの新規参入を目指す方や、関連機器の知識がない方、ソフトウェア開発が初めての方でも、スマートエネルギーシステム向けのソフトウェア開発が容易に行えます。イーソルは、eSOL SEAP の提供に加えて、高い技術力とノウハウを持った技術者によるエンジニアリングサービスも提供します。
スマートエナジー研究所は、eSOL SEAP の開発に携わる中で、エネルギーシステムのためのソフトウェアプラットフォームのあり方や今後の拡がりを見据えた議論を繰り返し行ってきました。また、eSOL SEAP と接続されるクラウドのシミュ レータやエネルギーシステムのシミュレータなどを用いて eSOL SEAP の開発とエネルギーシステムに実装するアプリケーションの開発を支援してきました。この開発環境は、今後スマートエネルギーシステム開発者のために提供していき ます。
dSPACE Japan は、エネルギー制御システム開発において、モデルベース開発の活用・普及を進めるとともに、日本の産業 界におけるシステム設計の必要性についてメッセージを発信してきました。また、ますます高まる安全・環境・機能要求 に応えるべく、機能安全規格、プラットフォーム共通化などを進める自動車業界・航空機業界を、長くサポートしてきま した。今回、スマートエネルギー分野における機能安全規格策定にさらに貢献すべく、自動車業界・航空機業界で培ってきたノウハウを、eSOL SEAP の開発に提供しました。自動車業界におけるAUTOSAR のような役割を果たすことのでき るこのプラットフォームは、dSPACE Japan のモデルベース開発製品群により、プロトタイピングから自動コード生成まで の一連の開発基盤として活用できます。各開発工程をモデルで繋ぎ、効率的で高品質なアプリケーション開発を進めることが可能となります。
イーソル、スマートエナジー研究所、dSPACE Japan の3社は、スマートエネルギーシステム導入のさらなる推進に向け、 eSOL SEAP の開発を進めて参ります。

イーソル株式会社 取締役 ソリューションエンジニアリング事業部長 徳永 太 のコメント

「イーソルの組込みシステム向けソフトウェアプラットフォームは、航空宇宙システム、車載機器、FA・産業機器など様々 な分野でご採用いただいています。高い信頼性を実現するイーソルのOS プラットフォーム技術と、スマートエナジー研 究所が持つエネルギーシステムの知見、そして dSPACE Japan が持つモデルベース開発の知見を組み合わせて開発した、 eSOL SEAP を提供できることを大変嬉しく思います。今後はさらなる技術協力を進め、相互の強みを生かした高付加価 値なソリューションを提供してまいります。」

株式会社スマートエナジー研究所 代表取締役社長 CTO 中村 創一郎 のコメント

「スマートエネルギーシステムを普及させるためには、いかにして複数の業界をまたぎシステム最適を目指すことができ るか、そしていかに迅速に対応できるかを、安全性や信頼性を担保しながら実現することが鍵となります。スマートエナ ジー研究所は、分散型電源システムの開発にモデルベース開発手法を取り入れてきた実績と分散型電源を設計開発してき た過去の経験から、eSOL SEAP とモデルベース開発が繋がった環境が、この高い壁を突破するために必要不可欠であると 確信しています。」

dSPACE Japan 株式会社 代表取締役社長 有馬 仁志 のコメント

「自動車・航空・宇宙・ロボット・医療・産業機械のさまざまな分野で開発基盤として利用されているモデルベース開発 がエネルギーシステム開発にも有効であることを、dSPACE Japan は実証してきました。我々はまた、より上位からのシス テム設計(システムズエンジニアリングなど)についても開発現場から提唱してまいりました。Industry4.0 やIoT といっ た産業界の潮流が我々の方向性の正しさを証明しています。eSOL SEAP は、エネルギーシステムにおけるシステム設計の 在り方を示したものです。システムの複雑化、ICT 連携、安全要求や機能要求の高まりなどに対する柔軟な対応、これま で各社が独自に進めてきた規格の標準化、新規ビジネス機会獲得を志向する企業の市場参入支援、といった可能性を秘め ています。このプラットフォームに対して開発の立場から協力できることは我々にとって大きな喜びであり、今後もさら なる開発支援を行ってまいります。」

■ 補足資料

イーソル株式会社について
イーソル株式会社は「Inside Solution」をブランドスローガンに、1975 年の創業以来、組込みソフトウェア業界、および流 通・物流業界で実績を重ねて参りました。ユビキタス社会を内側から支える技術者集団として、お客様の満足を第一に、 開発、販売からサポートまで一貫したサービス、そしてトータルソリューションを提供しております。弊社は創業直後よ り30 年以上にわたって、高信頼かつ高性能の組込みOS・開発環境・各種ミドルウェアを自社開発、販売し、デジタルカ メラなどの情報家電製品から車載情報機器や人工衛星システムにいたるまで、数多くの組込みシステムに採用いただいて います。日本市場のみならず、北米、ヨーロッパ、アジア市場向けに製品・サービスの販売活動を広げています。さらに、 顧客様のシステムに特化した組込みアプリケーション開発やコンサルテーションも創業時より行っており、これら様々な 規模のシステム開発実績による技術とノウハウの蓄積を背景としたサービスは、多くの顧客企業様より高いご信頼をいた だいております。また、組込み技術の応用市場としての流通・物流業界においても、指定伝票発行用車載プリンタ、耐環 境ハンディターミナル、冷凍庫ハンディターミナルなどの製品企画および販売を行い、高い評価をいただいております。
▽イーソル Web サイト:http://www.esol.co.jp/
株式会社スマートエナジー研究所について
スマートエナジー研究所は、分散型エネルギーシステムの研究開発と普及に向けたコンサルティングを行っています。 先進的なモデルベース開発手法を用いた開発プラットフォーム、エネルギー機器の接続性や信頼性を高める方法、家やコ ミュニティにおけるエネルギーのあり方などを研究開発しています。2010 年6 月に設立した福岡スマートハウスコンソー シアムや2011 年6 月に設立した横浜スマートコミュニティにて、複数の企業と協調しながら実証実験を推進しています。
▽スマートエナジー研究所 Web サイト:http://www.smartenergy.co.jp/
dSPACE Japan 株式会社について
dSPACE Japan は、電子制御ユニット(ECU)やメカトロニクス制御ソフトウェアの開発に必要な統合型ハードウェア・ソ フトウェアを開発しています。当社は、約20 年前にこの市場セグメントを切り開き、今日では業界をリードする有力企業 の一つになっています。製品は、自動車産業を中心に、航空宇宙産業、ロボット産業等に幅広く使われています。ドイツ の北西部にあるパーダーボルンに1988 年に設立されて以来、順調に成長を続け、現在では世界中に1000 名を超える従業 員がおり、アメリカ、フランス、イギリス、中国、日本の現地法人、さらには世界各国の代理店を通じて、世界中に製品 を提供しています。dSPACE Japan は、2005 年9 月に設立され、2006 年4 月より本格的な活動を開始しました。お客様へ の販売活動のほかに、サポート、トレーニング、エンジニアリングのサービスを提供しています。
▽dSPACE JapanWeb サイト:http:// www.dspace.jp/

*記載された社名および製品名は各社の商標または登録商標です。

■ 本リリースに関するお問い合わせ先
イーソル株式会社 マーケティング部
Tel : 03-5302-1360 / Fax : 03-5302-1361
株式会社スマートエナジー研究所
Tel : 045-620-0330 
dSPACE Japan 株式会社 広報宣伝室
Tel : 03-5798-5474