相互変圧器[Mutual Transformer]¶
Location : Transformer/Mutual Transformer
外形¶

説明¶
相互変圧器[Mutual Transformer]は、各巻線間の結合係数を任意に設定することによって相互インダクタンスが表現できる変圧器です。
線が太く表現されている側が一次側となります。
相互変圧器[Mutual Transformer]は スペックで巻線数を変更することができます。
巻線数を変更すると、自動で素子モデルに反映されます。
相互変圧器[Mutual Transformer]の巻線は自己インダクタンス及び、結合係数による相互インダクタンスを表現できる巻線です。
Inductanceには自己インダクタンス[H]を設定します。
Initial Currentには初期電流値[A]を設定します。
等価直列抵抗を付与する場合には、チェックボックスにチェックを入れてESRに設定します。
相互インダクタンスはEditボタンからポップアップする画面で結合係数を指定することにより、全巻線一括して設定します。
極性点がある方が電圧プラス端子、極性点のない方電圧マイナス端子です。
結合係数Kijは |Kij| < 1の範囲で入力可能です。
結合係数が対象の場合
3巻線相互変圧器の場合
結合係数が対象である場合はSymmetryにチェックを入れると対称の値が自動的に入力されます。
結合係数Kijとすると、K12、K13、K23を入力すると、K21、K31、K32に同じ値が設定されます。
行・列が一致する箇所は1で固定されます。
結合係数行列をKとしたとき、 でなければなりません。
結合係数Kijに対する相互インダクタンスMijは、Li,Ljを巻線i、巻線jの自己インダクタンスとすれば次のように求められます。
スペック¶
| パラメーター | 内容 | パラメーター名 |
|---|---|---|
| Coupling Coefficients | 結合係数 | Kcc[i,j] |
各巻き線のパラメーターは、以下の表のようにトランスのシンボルに巻き線のシンボルを結合して指定します。
| パラメーター | 内容 | シンボル名 | パラメーター名 |
|---|---|---|---|
| Inductance | 相互インダクタンス | シンボル名.LWn | Value |
| Initial Current | 初期電流値 | シンボル名.LWn | Iini |
| ESR | 等価直列抵抗 | シンボル名.LWn | ESR |
スクリプトでシンボル名T1の結合係数 K[1][2] を設定・取得する
結合係数K[1][2]をパラメータシンボルに指定する場合は"Kcc[1,2]"と記述します。
結合係数K[1][2]は、単に"Kcc"と省略することもできます。
setparam("T1", "Kcc[1,2]", 0.9); // set
kcc12 = param("T1", "Kcc"); // get
※LWは巻線を表し、nは巻線のシンボル名(1から始まる整数)を表します。
出力変数¶
| パラメーター | 内容 | Output引数 |
|---|---|---|
| Voltage | 電圧 | シンボル名.LWn.V |
| Current | 電流 | シンボル名.LWn.I |
| Magnetic Flux Density | 磁束密度 | - |
出力変数は巻線数に応じて変動します。
※LWは巻線を表し、nは巻線のシンボル名(1から始まる整数)を表します。


