電圧源・電流源を負荷としたい場合¶
電圧源と電流源は損失として解析されないため、これらを負荷として使用したい場合には、明示的に損失解析に組み入れる必要があります。
そのために、任意の電圧と電流の積として電力を損失解析に組み入れる機能であるLoss Settingを使用する手順を説明します。
降圧型DCDCコンバータに電圧源を負荷として接続したサンプル回路「power_device_loss_sample.scicir」を使用して説明します。
Example
回路ファイルはサンプル回路TOPページからダウンロードできます。
サンプル回路はこちら:Scideam/PowerPalette/
- power_device_loss_sample.scicir
Info
必要オプション:Power Palette
回路の読み込み¶
サイディームを起動し、File > 開くをクリックして「llc_loss_sample.scicir」を開きます。
素子の確認¶
サンプル回路には損失解析に使用される素子が組み込まれています。
Loss Setting の設定方法¶
Loss Setting 画面を開く¶
Loss Settingは損失解析のみで有効であり、任意の電圧と電流の積として電力を損失解析に組み入れることができます。
回路エディタのアイコンからコンフィグレーションを開きメニュー内のOutputを展開してLoss Settingをクリックします。
電圧と電流の選択画面を開く¶
+ボタンをクリックして電圧と電流の選択画面を開きます。
パラメータの入力例¶
Loss Settingは主に、電圧源または電流源が負荷として接続されている場合に使用します。電圧源、電流源の電力は損失として計算されませんので、これを損失として解析する為に、この機能を用いてそれらの電圧、電流を指定し電力を計算します。
損失解析前の準備¶
損失解析を行う前に、十分に定常状態にする必要がある為、Transient解析を行い定常状態となる時間を確認します。

解析方法の選択¶
損失解析を行うため、シミュレーションモードはPowerを選択します。
今回は詳細損失解析を行うため、Switch ModeはDetailを選択します。

パラメータの設定¶
シミュレーションパラメータを設定します。
- Start Time: 10m(十分に定常状態となる時間)
- Tolerance: 1

詳細パラメータを設定するには、More configration…をクリックします。
- Analysis Cycle: Switching Cycleを選択
- Switching Base: *CVT(または空欄でもよい)

結果リストの確認¶
下図のように、結果リストが出て、解析完了となります。
Loss Settingで設定したPWRで計算された電力は損失リストに表示されます。
